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風吹く丘で

『風吹く丘で』

爽やかな草木の香りが、辺りを漂っている。
自然が無くなりつつあるという世界の中で、まるでそれが嘘に思えるほど心地良い緑の丘。
私-ヴォルフラム-は今そんなところに一人佇んでいる。

このような丘に来た理由は、それこそ気紛れとしか言いようがない。
そもそもこのような場所等、今まで来た事すらなかった。
それもそのはず、普段自分が住んでいる街から結構遠い場所である。
ただ、何となく自転車に乗り、何となく走っていたらこの場所に着いた、それだけの話である。

だが、そう思う一方で、私は此処についたのは必然であるような錯覚に捕らわれている。
何故そんな事を思うのだろう?
確かに私は『狼』という名を持っているが、人狼騎士と呼ばれる人達と違い、自然と共に生きてきたわけではない。
寧ろ、過去を振り返れば自然に触れてなかった方が多い気がする。

なのに、何故そんな錯覚に陥るのだろうか?

当然の事だが、幾ら考えても結論の出るはずのない事ではある。
いや、そもそもそんな事はどうでも良い。
どちらでも良いのだ。

偶然だろうと必然だろうと、別段構いはしない。
そんな事よりも今は、この緑多き丘で風に身を任せておきたい。
今日は何とも良い風が吹く日だ。

上を見上げれば、頭上には気持ちの良い青空が広がっていた。

――あぁ、出来ればこの命が尽きる時にもこんな青空が広がっていて欲しいものだね。

こんな事を思った事を知ると、きっと凛さんや隆也辺りに何か言われそうだ。
心地良い風を身体に感じながら、今や家族同然とも言える友人達の顔が頭の中に浮かぶ。

彼等も、今どこかでこの風をその身に受けているだろうか?
この気持ちの良い風を。
そんな事を考えながら、私は目を閉じてこの風に意識を傾けていく。
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